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点検・注意喚起

台風のあとの外壁・屋根セルフ点検チェックリスト——業者が来る前に自分で確認できること【塗装歴30年の職人が解説】

公開日: 2026-08-30 / 執筆: 深谷塗装(塗装歴30年の職人が監修)

台風や強い風が通り過ぎた翌朝、「うちの屋根や外壁は大丈夫だろうか」と気になりながら、何をどう確認すればいいのか分からない——この記事は、そんな方のためのセルフ点検チェックリストです。屋根には登らず、地上と窓から安全に確認できる範囲だけを、塗装歴30年の職人の目線で順番に整理しました。

先に結論を言うと、やることは「①登らない ②順番に見る ③写真を撮っておく」の3つだけです。そしてもうひとつ。台風のあとは、「お宅の屋根、傷んでいますよ」という訪問が増える時期でもあります。業者が来る前に自分の家の状態をひととおり知っておくことが、いちばん落ち着いた備えになります。

台風のあとは「点検します」の訪問が増えます

屋根や外壁の「点検商法」は、梅雨明けや台風の通過後に活発になる——国民生活センターのまとめとして、そのような指摘があります(2026年7月の秋田魁新報の社説でも紹介されました)。国民生活センターは特集ページ「ご用心 災害に便乗した悪質商法」で、災害を口実に高額な修理を勧める/「無料点検」を名目に訪問する/契約後に過度な追加請求をする、といった手口を挙げ、すぐに契約を決めないこと、複数の業者から見積もりを取ることなどを勧めています(出典: 国民生活センター「ご用心 災害に便乗した悪質商法」)。

こうした点検をきっかけにしたトラブルの相談は、年々増え続けています。相談件数の統計や、実際に業者が来たときの受け答え・断り方は、別の記事に詳しくまとめました(外壁塗装の訪問販売、角を立てない断り方)。本記事が受け持つのは、その一歩手前——業者が来る前に、自分の目で状態を把握しておく部分です。

今年(2026年)は8月に台風15号が茨城県に上陸し、本州を横断しました。被害は関東が中心で、愛知県内では大きな住宅被害は確認されていません(2026年8月時点)。ただ、どこかで台風被害が出た直後は、地域を問わず点検の訪問営業が動きやすくなります。そして台風シーズンは、これから9〜10月が本番です。みよし市のように被害が出ていない地域でも、「台風が通ったら一度、外まわりを見ておく」を習慣にしておくと、突然の訪問にも慌てずに済みます。

まず安全の話——自分で見てよい範囲・いけない範囲

チェックリストの前に、いちばん大事なことから。屋根には絶対に登らないでください。はしごや脚立で覗き込むのもやめてください。雨のあとの屋根材はよく滑ります。屋根の上は、職人でも安全の備えなしには上がらない場所です。深谷塗装でも、雨が上がった直後の屋根には登りません。乾くのを待ってから上がります。とくに瓦は、踏む場所を選ばないと割れますし、濡れていればなおのこと滑るので、いっそう慎重になります。上がるときは必ずヘルメットを着用します。 瓦が1枚ずれていることより、人が落ちることのほうが、はるかに大きな被害です。

ご自身で見てよいのは、次の3つの範囲です。

自分で見てよい範囲といけない範囲の図。屋根の上とはしご・脚立は×(雨のあとは滑るためプロの領域)。地上から歩いて一周、2階の窓やベランダから見える範囲、スマホのズームや双眼鏡での確認は○。足元の破片やガラスに注意
見てよいのは「地上・窓・ズーム」まで。屋根とはしごはプロの領域です(深谷塗装作成)

この範囲だけでも、台風後の確認としては十分に意味があります。むしろ、地上に何が落ちているかは、屋根の上の状態を知る大事な手がかりです。

外まわりセルフ点検チェックリスト(保存版)

順番は「屋根まわり → 外壁 → 雨樋 → 室内」。上から下へ、雨水の通り道をたどる順番です。下の図を保存・印刷して、そのままお使いください。

台風のあとの外まわりセルフ点検チェックリスト。1 屋根まわり: 瓦・スレートのずれや割れ、棟や縁の板金のめくれ・浮き、庭や駐車場に屋根材のかけらが落ちていないか。2 外壁・シーリング: 新しいひび・欠け・へこみ、継ぎ目や窓まわりのシーリングの切れ・剥がれ、外壁材の浮き・反り。3 雨樋・付帯部: 雨樋の外れ・傾き・継ぎ手のずれ、枝や葉の詰まり、水切り・シャッターボックス・カーポート・物置・フェンス。4 室内: 天井や壁紙の新しいしみ、押し入れの奥のかび臭さ、2階の天井の角。屋根・はしご・脚立には登らない。気になった場所は日付がわかる形で写真に
台風のあとの外まわりセルフ点検チェックリスト(深谷塗装作成・保存/印刷用)

① 屋根まわり(見える範囲だけ)

地上や2階の窓から、瓦・スレートのずれや割れ、屋根のてっぺん(棟)や縁の板金のめくれ・浮きがないかを見ます。庭や駐車場に屋根材のかけらや金具が落ちていたら、それ自体が重要なサインです。拾って保管し、どこから落ちたかを無理に探そうとはしないでください。屋根の傷み方の詳しい話は、別の記事で書く予定です。

② 外壁・シーリング

外壁に新しいひび・欠け・へこみがないか。飛来物が当たると、えぐれたような跡が残ります。外壁材の継ぎ目や窓まわりを埋めているシーリング(ゴム状の目地材)の切れ・剥がれも、強風で外壁材が揺すられたあとに見つかることがあります。ひびやシーリングの状態の詳しい見分け方は、今後それぞれ1本ずつ記事にする予定です。

③ 雨樋(あまどい)・付帯部

雨樋の外れ・傾き・継ぎ手のずれは、地上から見上げると分かりやすい部分です。枝や葉が詰まっていると、次の雨のときに水があふれて初めて気づくことも。あわせて、水切りやシャッターボックスなどの板金部品、カーポートの屋根材、物置、フェンスまで見ておくと安心です。

④ 室内

意外に見落とされるのが家の中です。天井や壁紙に新しいしみが出ていないか、押し入れ・クローゼットの奥がかび臭くないか、2階の天井の角はどうか。雨水は、外から見えない小さなすき間から、時間差で室内に現れることがあります。

30年の職人が台風のあとに必ず見る場所

職人の感覚で言うと、風の被害は「面」ではなく「端」に出ます。屋根のてっぺんの棟、軒先、屋根の縁、外壁の角、庇(ひさし)まわり——風は、面全体を押すより、端をめくるように力をかけるからです。地上から見るときも、壁の真ん中より「家の四隅」と「屋根の縁」を重点的に見てください。

チェックリストに当てはまる項目があっても、「=すぐ工事」ではありません。まずやることは、次の章のひとつだけです。

写真を撮っておいてください(あとで必ず役立ちます)

点検して気になった場所は、日付がわかる形で写真に撮って残してください。スマホで十分です。理由は2つあります。

1つ目は、業者や職人に相談するとき、状態が正確に伝わるからです。「樋が外れたみたいで……」という電話より、写真1枚のほうがはるかに具体的に話が進みます。訪問してきた業者に何か指摘されたときも、自分の記録と突き合わせて確認できます。

2つ目は、台風などの風災による被害と認められれば、火災保険が使える場合があるからです。その確認の際に、被害直後の日付入りの写真が資料になります。

記録写真の撮り方。1 引きと寄りの2枚で撮る(場所全体がわかる1枚と近づいた1枚)。2 日付がわかる形で残す(スマホの撮影日時データでよい)。3 同じ場所は毎回同じ立ち位置から撮り、前からあったひびと新しいひびを区別できるようにする
記録写真の撮り方3か条(深谷塗装作成)
「保険を使えば無料で直せます」という勧誘には注意

保険が使えるかどうかを判断するのは保険会社であって、訪問してきた業者ではありません。「無料」を入り口にした勧誘や、被害を実際より大きく見せる「水増し」の申請は、申請したご本人が詐欺罪などに問われるおそれがあります。損害保険会社も公式に注意を呼びかけています(参考: 日新火災「業者に騙されて危うく犯罪者になりかけた話」)。保険を考えるなら、業者経由ではなく、まずご自身で保険会社や代理店に連絡してください。

なお、幸いなことに、みよし市を含む西三河では近年、住宅の外壁や屋根に広い範囲で被害を出した災害は確認されていません。「今すぐ契約しないと大変なことになる」という状況は、実際にはまれです。写真と記録を手元に、ご自身のペースで進めてください。

「今すぐ工事しないと大変なことになる」と言われたら

台風のあとに訪ねてきた業者にそう言われても、その場では契約しないでください。ご自身で撮った写真と指摘の内容を突き合わせ、家族・別の業者・消費生活センターといった「複数の目」で確認してから判断しても、まず手遅れにはなりません。具体的な断り方の言葉、クーリング・オフ、相談窓口の使い方は、こちらの記事にまとめてあります → 外壁塗装の訪問販売、角を立てない断り方

台風後の点検・よくある質問

台風のあと、点検はいつやればいいですか?
天気が落ち着いて、足元が乾いてからで大丈夫です。強風が残っているうちや、暗い時間帯は避けてください。屋根材の破片やガラスが落ちていることがあるので、履き慣れた靴で、足元に注意しながら一周を。気になる場所が見つかったら、その日のうちに写真だけ撮っておくと、あとの相談がスムーズです。
訪問してきた業者に「屋根が浮いている」と言われました。本当でしょうか?
地上から即断はできませんし、ご自身で登って確かめるのは危険です。その場で契約したり、屋根に上がってもらったりせず、まず自分でこの記事のチェックリストの範囲を確認して写真を残し、複数の目で確かめてください。受け答えや断り方の具体例は別記事にまとめています。
「火災保険で無料で直せる」と言われました。使えますか?
台風などの風災による被害と認められれば、火災保険が使える場合はあります。ただし、使えるかどうかを判断するのは保険会社です。「無料」を強調する勧誘や、業者主導の申請には注意してください。虚偽・水増しの申請は、申請したご本人が責任を問われるおそれがあります。まずはご自身で保険会社・代理店に連絡するのが安全です。
点検して何も見つからなかったら、業者に頼む必要はありませんか?
地上から異常が見えなければ、急いで頼む必要はありません。ただ、屋根の上は地上からは確認しきれないので、「登らないと見えない範囲も一度見ておきたい」というときは、点検だけの依頼で大丈夫です。深谷塗装では「異常ありませんでした」で終わる点検も普通のこととして承っています。

台風のあとの無料点検を承ります(みよし市・豊田市など西三河)

セルフ点検で気になる場所が見つかった方、地上からでは判断がつかない方は、深谷塗装の無料点検をお使いください。

台風のあとの外壁・屋根、登らずにプロが確認します

愛知県みよし市・豊田市・東郷町・日進市・豊明市・刈谷市など西三河エリア。
点検だけのご依頼・写真でのご相談も歓迎です。

無料点検を申し込む しつこい営業は一切しません。「見てもらって安心したい」だけでも大丈夫です。
深谷塗装代表・深谷のプロフィール写真
深谷(深谷塗装 代表)塗装歴30年

愛知県みよし市の塗装職人。30年の現場経験をもとに、外壁・屋根塗装の「正直なところ」を書いています。相見積もり歓迎・診断だけのご依頼も大丈夫です。